2026年上半期、在留資格「経営・管理」で日本に在留していた外国人のうち、再入国に必要な手続きをせずに出国した人が大きく増えています。

2026年上半期は953人となり、前年同期の約3.9倍でした。

背景には、2025年10月に「経営・管理」の在留資格に関する要件が厳しくなったことや、経営実態などに関する審査が以前より厳しくなっているとの見方があります。

今回は、「経営・管理」の在留資格をめぐる最近の動きについてご紹介します。

1.外国人経営者の出国が増えています

在留資格「経営・管理」の外国人について、再入国に必要な手続きをせず日本を出国した人数は、2025年秋までは月に数十人程度でした。

しかし、2025年12月には114人となり、2026年に入ってからは6月まで毎月100人から200人台で推移しています。

2026年上半期では953人となり、前年同期の約3.9倍に増えました。

「経営・管理」の在留資格を持つ外国人を取り巻く状況が、大きく変化していることが分かります。

2.「経営・管理」の要件が厳しくなりました

出入国在留管理庁は、2025年10月に省令を改正し、「経営・管理」の在留資格を取得するための要件を厳しくしました。

主な変更内容として、

法人の資本金を500万円から3,000万円へ引き上げること

3年以上の経営・管理経験、または修士以上の学位を求めること

常勤職員を雇用すること

一定の日本語能力を求めること

などが挙げられます。

そのため、これまでと比べて「経営・管理」の在留資格を新たに取得するためのハードルが高くなっています。

3.すでに「経営・管理」を持っている方には経過措置があります

すでに「経営・管理」の在留資格を持っている外国人については、すぐにすべての新基準を満たさなければならないわけではありません。

出入国在留管理庁は、2028年10月までは新しい基準を満たしていなくても、在留期間の更新を認める場合があるとしています。

また、それ以降についても、新しい基準を満たす見通しが立っている場合には、更新が許可される可能性があると説明しています。

ただし、更新が必ず認められるということではありません。

個々の経営状況や事業内容などを踏まえて審査されることになります。

4.経営実態についても確認が必要です

今回の記事では、新しい基準とは別に、実際に事業を行っているか、会社としての経営実態があるかといった点についても、審査が以前より厳しくなっているとの声があるとされています。

「経営・管理」の在留資格では、会社を設立しているだけではなく、実際に事業を行っていることが重要です。

会社の事業内容、事業所、売上、取引状況、従業員の雇用など、実際の経営状況について確認しておくことが大切です。

5.「経営・管理」の申請件数も大きく減っています

「経営・管理」の在留者数は、2025年末時点で4万6,781人となり、5年前の約1.7倍に増えています。

一方、要件が厳しくなった後の5か月間では、申請件数がその直前の5か月間と比べて約96%減少しています。

新しい要件が、「経営・管理」の申請に大きな影響を与えていることが分かります。

6.資本金3,000万円は小規模事業者にとって大きな負担です

東京商工リサーチによると、2024年に日本国内で設立された法人14万3,367社のうち、資本金3,000万円以上の法人は1,491社で、全体の約1%でした。

この数字からも、資本金3,000万円という基準は、小規模な会社にとって簡単に満たせるものではないことが分かります。

そのため、今後「経営・管理」の在留資格を取得したい方だけではなく、現在この在留資格で日本に在留している方についても、今後の事業計画や在留資格について早めに考えておく必要があります。

💬 ENビザNAVIからひとこと

「経営・管理」の在留資格については、2025年10月の制度変更によって、大きく状況が変わっています。

特に、

「現在、経営・管理の在留資格を持っている」

「次回の更新が心配」

「新しい基準を満たせるか分からない」

「今後も日本で会社経営を続けたい」

という場合は、次回の更新時期まで何もしないのではなく、早めに現在の会社や事業の状況を確認しておくことが大切です。

ENビザNAVI会員の皆さまは、「経営・管理」の在留資格をお持ちの場合、新しい基準だけではなく、実際の経営状況や今後の事業計画についても確認しておきましょう。